失語

市井に生まれ、そだち、生活し、老いて死ぬまで

映画録『旅するジーンズと16歳の夏』『呪詛』

Netflixにリコメンドされて観ました。
旅するジーンズと16歳の夏』。

大の仲良し4人組が、ある日見つけた特別なジーンズ。それは、体型がちがう4人のだれがはいてもぴったりで、幸せな気持ちにしてくれる不思議なジーンズで...。

本当に、めちゃくちゃよかった!号泣した。

37歳の今まで見なかったことを後悔。それくらい良かったし、若い時に見たかったな~という思い。

あらすじだけ見てファンタジーものかな?と最初思ったけど、全然そんなことはなく、16歳の仲良しの女の子たちが、ひと夏を通して各々成長していくという青春もの。

一人は得意のサッカーでブラジル合宿へ、一人は自分のルーツのギリシャへ、一人は地元に残ってドキュメンタリー制作を、一人は小さい頃離婚で離ればなれになった父親の元へ。

いつも一緒にいる4人が離れて過ごす間も、1本のジーンズが彼らのお守りとなり、成長を見つめる。

4人の配役が絶妙だし、それぞれの旅先が見れるのもいい。特にレーナが向かったサントリーニ島が美しいのなんのって。あの景色見るだけでも価値があると思ったよ。

オムニバスっぽく進んでいくも編集がうまくて違和感なく引き込まれるし、今でこそ1番有名なブレイク・ライヴリーが4人の中だと割と目立たない経験してるところもいい(美貌とスタイルは圧巻過ぎて隠しようがないが)。

 

『アグリー・ベティ』をやったアメリカ・フェレーラ演じるカーメンは、離婚のため今は遠方に住む父の元で夏休みを過ごせる!ってウキウキで向かうのに、実は新しい家族がいて…っていうせつなストーリーなんだけど、変にきれいごと過ぎず描いているのが印象的だった。

べたべたせず、でも、「ちゃんと大好きだよ」っていうのをお互い信じ、リスペクトしているシスターフッドの関係がとても素晴らしい。
彼らでいうジーンズのような、自分にとってお守りになるような作品でした。

原作も勧められたので即ポチッたよ。来るの楽しみ。

 

『呪詛』はリンクも画像も貼りたくない。

とにかく怒涛の怖いもの嫌なものびっくりするもの詰め合わせって感じでした。
特におすすめはしません。

ただ、民俗学好きとしては山奥にある秘境…というか土着の文化をのぞき見、みたいな描写は興味深く見る価値あると思いますが、堪能してる暇なく怖いので、やっぱり覚悟がある人だけ、どうぞ。