失語

市井に生まれ、そだち、生活し、老いて死ぬまで

猫孝

猫を胸に抱いていたり、その後頭部を見つめていたりするときに、ふと
「わたしはこのために生まれてきたのかな」と思うことがある。

持論として、人生に意味などなくていいし、何かのために生きる必要もない。

ただ、生きて死ぬことそのものが人生なのであって、
良いとか悪いとか目的とか成果とか、そんなものは“ただ生きる”ことへの恐怖に耐えられない人間の戯言だと思っている。

 

でも、そんな風に血迷ったことを思う瞬間があってもいい、とは思う。