失語

市井に生まれ、そだち、生活し、老いて死ぬまで

映画録『あのこは貴族』

映画のほう、観ました。

ここで小説のほうの感想は書ているヨ。

いや~想像以上に良かった!

主演が二人とも良かった。何度か涙ぐんでしまった。

 

フォーカスされるのは、“世間知らずの都会のお嬢様” 対 “田舎出身のキャリアウーマン”の構図なんだろうけど、根幹はそこじゃない。

すぐに分断される女たちへのエールだと思う。
やはりシスターフッド、今のキーワードですよな。

女ですら、女を貶める。

 

そんな息苦しさの中、わたしたち女は女として何ができるか。
そういう話だと思う。

生まれ育った場所や環境、持つもの持たざるもの色々ありはするけれど、強固に同じ部分を持つ同類として、自分たちとどう向き合うか。

 

1人として、悪者は出てこない。
その分、生まれや育ちが人に与える影響の凄さも感じる。

監督はきちっと描き切ったと思う。ブラボー。

 

あ、あと色々な高級ホテルのレストランなんかが見られるのも楽しい。

 

次は幸一郎の気持ちを想像しながら読み、観るのもいいかもしれない。