失語

市井に生まれ、そだち、生活し、老いて死ぬまで

映画録『ナイブズ・アウト: グラスオニオン』『リベンジ・スワップ(Do Revenge)』

正月暇なので久々に色々見まして。

 

『ナイブズ・アウト: グラスオニオン』

前作があることも知らず、前情報もなくいきなり見た本作。

孤島ミステリの現代版って感じなのだが、メンツが豪華なので画面がずっと派手。
それだけで楽しい。

更にテンポよくバンバン話が進む娯楽大作といったところ。わたし、009は見てないのでダニエル・クレイグのことはあんまり知らないんだけど、渋おじでいいですね。

ケイト・ハドソンもいい感じに大御所感出てるし、エドワード・ノートンは何か頭長いし、びっくりカメオ出演もあったりと存分に楽しめました。

こういうのは現実離れしてればしてるほど面白いので、謎の孤島・わけわからん建築物・謎資源みたいなの満載でとことんやり切ってくれてて満足。何も考えたくないときにぜひ、どうぞ。

アガサ・クリスティほどの謎解き感も悲劇もないけれど、きっと楽しめるはず。

 

 

『リベンジ・スワップ(Do Revenge)』

これね~超よかった。

 

色合い可愛いしキャピキャピ学園ものかな~いいねいいね~なんて思って見始めたら、かなりちゃんとした復讐もの。それでいてシスターフッドものでした。

日本でもあるけれど、アメリカの学生時代のヒエラルキーってえげつないんだなってこういうの見るたび思うし、未だにNERDな感じの子をアジア人が演じてたのもどうなんすか…ってのはあるけど、多様性に配慮しすぎてて結局なんなんスカ?という作品群に食傷気味になっていたところには新鮮でした。

 

話は見て頂くとして、制服がライトグリーンとラベンダーのマカロンカラーがベースになっててすんごいかわいいの。ベストやセーター、ベレー、タイにリボン、スカートかパンツか選べるっぽい…とかもう見てるだけでワクワク。

自分ならどうやって組み合わせるかな~なんて妄想もはかどります。

“ファッションを見て!!!”って演出がすごいわけじゃないのに、それぞれがキャラに合った格好やメイクをしてて楽しい。

けれども世界観だけで乗り切ろうとせず、脚本がちゃんとおもしろいので最高。ファンシーな世界観×現実の社会問題って感じがなんとも刺激的で、個人的には大好きな作品でした。

 

ラストが腑に落ちないって意見も結構見たけど、うーんでも現実もそんなに何もかも綺麗に割り切れることなくない?という感じ。わたしは。

そういう明瞭にならない部分も含めて人間(そして少女の時代)なんじゃない?と。

 

お暇があればぜひ。